HOW TO CHOOSE
志望校の選び方
─ 偏差値だけで決めないための5つの視点
「行ける高校」と「行きたい高校」は違います。内申・当日点・通学・進路・校風──5つの視点で整理すると、納得できる志望校が見えてきます。中3の秋までに固めたい保護者・生徒向けのガイドです。
先に結論 ─ 志望校選びの3原則
- 内申ランクで「土俵」を決め、当日点で「勝負」する。北海道の公立入試は内申と当日点の総合判定。どちらか一方では決まらない
- 「本命・妥当・安全」の3校を必ず用意する。公立1校+私立A日程+私立B日程が基本形
- 通える・続けられる学校を選ぶ。3年間通う場所。通学時間と校風の相性は成績と同じくらい大事
内申ランクで「土俵」を決める
北海道の公立高校入試は、中1〜中3の評定を合計した学習点(315点満点)と、当日の学力検査(500点満点)で合否が決まります。学習点を20点刻みで区分したのが「内申ランク(A〜M)」で、志望校選びの最初の基準になります。
まず自分のランクを知ることから。内申点計算ツールに評定を入れると、ランクと「このランクで狙える高校」の目安が出ます。
大事なのは、ランクは「合格ライン」ではなく「土俵」だということ。同じCランクでも、当日点が高ければ新川・平岸に届き、低ければ手稲・稲雲が現実的になります。ランクが1つ足りなくても、当日点で逆転できる余地はあります。
中1・中2の保護者へ
学習点の約57%は中2までに決まります。中3になってから焦るより、いまの評定を1つ上げるほうが効率的。内申点の上げ方も参考に。
当日点との相性 ─ 学校裁量を読む
公立高校には「学校裁量」があり、学力重視枠(当日点の比重が高い)と調査書重視枠(内申の比重が高い)の割合が学校ごとに違います。これが自分に有利か不利かを見極めるのが2つ目の視点です。
- 内申は低めだが模試の点は取れる→ 学力重視枠が広い学校(札幌西は当日点のみの10:0)が有利
- 内申は高いが本番に弱い→ 調査書重視枠のある学校、または推薦を狙う
- どちらも平均的→ 同等枠(70%)で勝負。当日点で平均を1教科10点ずつ上回るイメージ
各校の学校裁量は 高校入試ガイド の一覧表と、各高校ページの「選抜方法」で確認できます。道コンなどの模試で当日点の再現性を確かめながら判断しましょう。
卒業後の進路 ─ 大学・専門・就職
「その高校に入ってどこへ行くか」まで考えると、選び方が変わります。同じ偏差値帯でも、学校によって進路の傾向が違います。
- 国公立・難関私大志望→ 東西南北・月寒・旭丘・国際情報(普通科)・光星・第一。進学実績と授業の密度が違う
- 理系・医療系→ 国際情報(理数工学科)・科学大(系列大学進学ルート)・旭丘(数理データサイエンス科)
- 専門的に学びたい→ 国際情報(国際文化・グローバルビジネス)・平岸(デザインアート)・琴似工業(工業各科)・山の手(スポーツ健康・未来デザイン)
- まだ決めていない→ 普通科で幅を残す。単位制(旭丘)は科目選択の自由度が高い
「進路が決まっていないから普通科」でも構いませんが、高校で何に打ち込みたいかが少しでもあるなら、それを軸に選ぶと3年間の充実度が変わります。
校風・部活 ─ 合う場所か
偏差値表には載らないけれど、毎日の満足度を左右するのが校風です。自由か規律か、部活が強いか、行事が盛んか、制服の有無──これは説明会・オープンキャンパスで肌で感じるしかありません。
- 在校生の表情・雰囲気を見る。楽しそうか、落ち着いているか
- 入りたい部活があるなら、活動日数・実績・雰囲気を確認する
- 校則(スマホ・髪型・制服)が自分に合うか。3年間の毎日に関わる
- 保護者は「先生の話し方」「校舎の手入れ」も見ておくと、学校の姿勢がわかる
「偏差値は届くけど雰囲気が合わない」学校より、「少し余裕があって、のびのびできる」学校のほうが、結果的に大学受験でも伸びるケースは多いです。
決め方の手順 ─ 中3の秋までに
| 時期 | やること |
|---|---|
| 中3 夏休み前 | 内申ランクを確認。ランクで狙える高校を3〜5校リストアップ |
| 夏〜秋 | 説明会・オープンキャンパスに参加(日程)。通学ルートを実際に試す |
| 秋(9〜11月) | 道コンの結果で当日点の再現性を確認。本命・妥当・安全の3校を決める |
| 11〜12月 | 三者面談で最終確認。私立の推薦・専願を使うか決める |
| 1月 | 私立推薦・専願入試。公立の出願(1月下旬) |
| 2月 | 私立一般(A日程2/16・B日程2/19)。公立の出願変更・最終確認 |
| 3月 | 公立学力検査(3/3)→ 合格発表(3/16) |
3校の組み方(基本形)
本命=公立(ランク相応〜少し上)/妥当=私立A日程またはB日程で本命と同レベル/安全=もう一方の日程の私立で確実に受かるところ。同じ日程の私立は併願できないので、A・Bを分けるのがポイント。詳しくは 私立高校入試ガイド。
志望校選びでよくある質問
内申が1ランク足りない高校を受けてもいいですか?
当日点で逆転できる余地があるなら挑戦の価値はあります。特に学力重視枠が広い学校は当日点の比重が高く、模試で安定して上位が取れていれば十分狙えます。ただし安全校を必ず用意した上で挑戦しましょう。
本人の希望と親の希望が違うときは?
まず本人の「なぜそこに行きたいか」を聞いてください。部活・校風・友人など理由は様々ですが、本人が納得して選んだ学校のほうが3年間続きます。親は「通学」「進路」「学費」の現実的な条件を伝え、両方を満たす選択肢を一緒に探すのが理想です。
私立を第一志望にしてもいいですか?
もちろんです。2026年度から就学支援金の所得制限が撤廃され、私立の学費負担は以前より軽くなりました。私立が第一志望なら1月の推薦・専願で早期に決められるメリットもあります。家庭の方針を先に固めることが大切です。
志望校はいつまでに決めるべきですか?
本命・妥当・安全の3校は中3の秋(11月)までに固めるのが理想です。それまでに説明会に参加し、道コンで当日点の再現性を確認しておきましょう。最終決定は12月の三者面談、公立の出願は1月下旬です。
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