SUBJECT GUIDE
北海道公立高校入試
教科別の出題傾向と対策
5教科・各100点・各50分。北海道の学力検査は「基礎を落とさず、記述と資料読み取りで差がつく」構成です。教科ごとの出題の型と、いつ何をやるかを整理しました。
先に結論 ─ 北海道入試で差がつく3か所
- 記述問題:全教科で「理由を説明」「〜を書きなさい」が多い。部分点を取る書き方を練習する
- 資料の読み取り:社会・理科は表・グラフ・地図の読み取りが得点源。数学も「データの活用」が出る
- 基本問題の取りこぼし:合格ラインの学校ほど、難問より基本問題の正答率で決まる
全体の構成 ─ 5教科500点
| 教科 | 配点/時間 | 大問数の目安 | 差がつくところ |
|---|---|---|---|
| 国語 | 100点/50分 | 4〜5 | 記述(要約・理由説明)、古文 |
| 数学 | 100点/50分 | 5 | 関数・図形の応用、証明の記述 |
| 社会 | 100点/50分 | 4〜5 | 資料読み取り、記述、時代の並べ替え |
| 理科 | 100点/50分 | 5〜6 | 実験の考察、計算、記述 |
| 英語 | 100点/50分 | 4〜5 | リスニング、長文、英作文 |
※ 合否は当日点500点と学習点315点の総合判定。当日点の目安は各高校ページの「内申ランク別の合格目安」を参照。学校裁量で当日点の比重が変わります(高校入試ガイド)。
国語 ─ 記述と古文で差がつく
出題の型:漢字・語句、説明的文章(論説)、文学的文章(小説)、古文(または漢文)、作文・資料問題。文章量が多く、時間配分が最初の関門です。
- 記述:「〜とはどういうことか、○字以内で書け」「筆者がそう考える理由を書け」が頻出。本文の言葉を使って、聞かれたことに正面から答える練習を
- 古文:現代語訳より「主語は誰か」「何が起きたか」の把握。基本の古語・助動詞を押さえれば取れる
- 漢字・語句:確実に満点を狙うところ。落とすと痛い
- 作文・資料:条件(字数・段落・資料の引用)を守ることが第一。内容より形式のミスで失点する生徒が多い
対策:記述は「答えの型」を身につけると安定します。主語+述語で短く、本文の根拠を入れる。毎週1題でいいので、解いて添削を受けるサイクルを回すと伸びます。
数学 ─ 大問1〜2を落とさない
出題の型:大問1が計算・小問集合、大問2が方程式・確率・データの活用、大問3〜5が関数・平面図形・空間図形の応用。大問1〜2で約半分の配点を占めるのが特徴です。
- 大問1〜2(基本):ここで満点を取れば50点前後。合格ラインの学校ほど、ここの取りこぼしが致命的
- 関数:1次関数・2次関数と図形の融合。交点・面積・変域を「図に書き込んで」考える習慣を
- 図形:合同・相似の証明(記述)、円周角、三平方の定理。証明は「使う定理」を先に決めてから書く
- データの活用:箱ひげ図・ヒストグラム・確率。近年重視されており、確実に得点したい
対策:上位校を狙うなら大問3〜5の後半(配点が高い難問)に手をつける前に、大問1〜2を100%取れる状態にすること。時間配分は「基本を15分で終わらせて、残り35分を応用に」が目安です。
社会 ─ 資料読み取りが得点源
出題の型:地理・歴史・公民が総合的に出題され、ほぼ全問に資料(地図・グラフ・表・写真)がつくのが北海道の特徴。暗記だけでは取れず、資料から読み取って答える力が問われます。
- 地理:地図・雨温図・産業のグラフから特徴を読み取る。「なぜそうなるか」を地形・気候と結びつける
- 歴史:時代の並べ替え、資料(史料・年表)からの読み取り。「いつ・誰が・なぜ」を流れで押さえる
- 公民:政治・経済の基本用語+時事的な資料。グラフの変化の理由を説明する記述が出る
- 記述:「資料から読み取れることを書け」「〜の理由を書け」。資料の数字・傾向を根拠にして書く
対策:用語暗記は前提で、その上に「資料を見て説明する」練習を積みます。過去問を解くとき、資料問題は「どの資料のどこを見て答えたか」を言葉にすると、読み取りの精度が上がります。
理科 ─ 実験の「考察」を書く
出題の型:物理・化学・生物・地学の4分野からバランスよく出題。実験・観察を題材に、結果から考察を導く問題が中心です。計算(密度・濃度・速さ・電力など)と記述が差になります。
- 物理:電流・回路、力と運動、光・音。公式を「使える」だけでなく「なぜそうなるか」まで
- 化学:化学変化と質量、水溶液、イオン。実験の手順・器具の扱いも問われる
- 生物:細胞・遺伝・生態系。観察の目的と結果の関係を説明する記述
- 地学:天体・気象・地層。図から読み取る問題が多く、時刻・方位・季節の関係を整理
対策:教科書の実験を「目的→方法→結果→考察」の流れで説明できるようにします。計算問題は単位換算でのミスが多いので、単位を書きながら解く習慣を。記述は「結果は〜だから、〜と考えられる」の型で。
英語 ─ 長文の量と英作文
出題の型:リスニング、対話文・長文読解(複数)、英作文(条件付き・自由)。読む量が多く、時間内に処理する力と、自分の考えを英語で書く力が問われます。
- リスニング:配点が大きく、対策で確実に伸びる分野。毎日10分でも「聞く」習慣を
- 長文:設問を先に読んで「何を探すか」を決めてから本文へ。全文を訳そうとしない
- 英作文:「〜について、あなたの考えを○語以上で書け」が定番。使える構文を3〜5パターン用意しておけば、どんなテーマでも書ける
- 文法・語彙:中学英単語(教科書の単元別)を確実に。無料の英単語ドリルも活用を
対策:英作文は「型」を先に固めます。I think that 〜. There are two reasons. First, 〜. Second, 〜. のような骨組みを覚え、あとは中身を入れ替える練習。長文は「設問先読み→本文」の順を体に染み込ませると、時間が足りなくなる悩みが消えます。
時期別の進め方 ─ 中3の1年間
| 時期 | 重点 | 具体的に |
|---|---|---|
| 4〜7月 | 中1・中2の総復習 | 5教科の基礎を穴なく。定期テストで内申を確保(学習点の約43%が中3) |
| 夏休み | 弱点分野の集中対策 | 模試で分野別正答率を見て、低い分野を集中的に。理社は暗記を一気に |
| 9〜11月 | 入試形式に慣れる | 過去問を時間を計って解き始める。記述の添削を受ける。道コンで当日点の再現性を確認 |
| 12〜1月 | 実戦+苦手の最終補強 | 過去問を複数年分。間違えた問題の「型」を分類して潰す。私立入試(1〜2月)の対策も |
| 2月〜3/3 | 仕上げ・体調管理 | 新しいことはやらない。解いた問題の見直しと、時間配分の最終確認。睡眠を削らない |
中1・中2のいまからできること
入試問題の半分は中1・中2の内容です。定期テストで内申を取ることが、そのまま入試対策になります。毎回のテストで「なぜ間違えたか」を残しておくと、中3で弱点がすぐわかります。定期テスト対策は テスト対策 で。
出題傾向についてよくある質問
過去問はいつから解き始めるべきですか?
中3の9〜10月から、時間を計って解き始めるのが目安です。それより前は基礎固めを優先し、過去問は「形式を知る」程度に。冬以降は複数年分を解いて、間違えた問題の型を分類して潰していきます。
記述問題が苦手です。どう練習すればいいですか?
「聞かれたことに正面から答える」「本文や資料の根拠を入れる」「主語+述語で短く」の3点を意識し、解いたら必ず添削を受けてください。自己採点だけでは伸びにくいので、塾や学校の先生に見てもらうサイクルを作ることが大切です。
上位校を狙うなら難問を優先すべきですか?
いいえ。まず基本問題(数学なら大問1〜2)を100%取れる状態にしてから応用に進みます。上位校でも合否を分けるのは「基本の取りこぼしがないか」で、難問は最後の上積みです。
英作文で何を書けばいいかわかりません。
内容より「型」を先に用意します。「I think that 〜. There are two reasons. First, 〜. Second, 〜.」のような骨組みを覚え、テーマに合わせて中身を入れ替える練習をすると、どんな問題でも書けるようになります。
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